小型サイズのフランスの茶色の木製額縁です。枠幅、厚みとも1cmくらいで、表面は桜の木皮のような装飾が施されています。枠にはいたるところに経年変化による剥がれや欠けが見受けられます。矩形はしっかり保たれています。ガラス有りです。紐を通す金物以外は、裏面の金物類は当店で取り付けたものです。

額内の絵は、2019年にパリ、ジャックマール・アンドレ美術館で開催された、ハンマースホイの展覧会で購入したカタログから切り取ったプリントです。

1898年~1909年まで妻のイーダと暮らした、コペンハーゲン(ストランゲーゼ30番地)のアパートで描いた室内画です。1901年に描かれた『室内の女(A Woman in an Interior, Strandgade 30)』という彼の代表作のひとつ。

Vilhelm Hammershøi (ヴィルヘルム・ハンマースホイ)1864-1916

ハンマースホイは19世紀のコペンハーゲン出身の画家。白・黒・灰色を基調とした抑えた色調で、時間の止まったような静寂な空気を感じさせる室内風景画を多く残しています。

室内の様子には生活感や物語を窺わせるものが殆どなく、こうした静寂、寂寥感は、無彩色な色調と、窓から差し込む光を使った空間表現に、空気だけが流れているような錯覚に陥ります。私も大好きな画家のひとりです。

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なぜこんなに少ない色や落ち着いた色を使うのですか?率直に言って私にはわかりません。この件について私が何かを言うのは全く不可能です。それは私にとって自然なことのように感じます。

純粋に色彩的な観点から言えば、絵画は使用されている色が少ないほど旨くいくと私は絶対に信じています。

私は主にインテリアを塗装しました。どうしてこんなことになったんだろう?何とも言えません。たまたまです。

そして、今はファッショナブルで、誰もがインテリアを欲しがり、それ以外は殆ど欲しがりません。風景画を描いても、普通は売れません。(1907年のインタビューより)

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・France 1900年前後

・サイズ:25.1cmx19.2cmx厚み1cm

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