本品は、”Théâtre Guignol” の人形劇の出し物を題材にした19世紀の古い絵皿です。

全部で9枚ありますがどれも大変チャーミングで貴重な絵柄ばかりです。各絵皿にはそれぞれ番号と劇の題名が付けられています。例えば、「ゲーテのファウスト」とか「世界一周旅行」とか。。。プレート自体はそれぞれ状態の良し悪しがあり、中にはクリップで継いでいる物もあります。(詳細は別写真でご確認ください)

ギニョール(Guignol)は19世紀初めにフランスのローラン・ムルゲ (Laurent Mourguet) によって作られたパペット(パペット(puppet)は人形劇などで使われる操り人形の総称)芝居の主人公の名前。今では指人形や劇全体を指す総称として使われています。

ギニョールの生みの親であるムルゲは1769年にリヨンで生まれました。絹織物の行商人だった彼は客寄せのために路面で人形芝居を始めました。これが本業より人気となり、1804年に人形芝居の「ギニョール劇場」が生まれました。

芝居の内容はリヨンの織物業の職工相手に日々の出来事を面白おかしく伝えるもので、主役は観客と同じカヌー(canut)と呼ばれる織物職人のギニョールと酔っぱらいのニャフロン。雇い主や体制を皮肉った寸劇が人気でした(カヌーは19世紀のリヨンの絹織物職人で、主にクロワ・ルース地区でジャカード織機で働いていました)

当時、絹の職工たちは低賃金で過酷な労働を強いられていたため、支配層をたたく辛辣で痛快なギニョールの芝居は貧しい労働者たちを大いに喜ばせました。主人公ギニョールの職業は出し物によって大工や靴職人など様々に変わり、貧しくともユーモアを忘れず、常に庶民の味方というキャラクターは一貫していたそうです。

本品は裏面に刻印がプリントされています。”HB&Cie (Hautin Boulenger & Cie)” はパリの南にある Choisy le Roi の1804年創業の古窯です。後にクレイユ&モントローと合併しH.B.C.Mとなります。TERRE DE FER は半陶器半磁器の総称です。

・France 1878’s~

・サイズ:直径19.5cmx高さ1.9cm

・ONLINESHOP に後ほど一枚ずつ掲載いたします。

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