Jules Vieillard&Cie Bordeaux(ジュール・ヴィエイラール・ボルドー)社は、ボルドー地方のバカラン(Bacalan)で、1800年初頭から1895年までの僅か100年弱ほどしか実在しなかったフランスの古窯です。しかしその絵柄や転写技術は独特で、他の窯元とは一線を画すほどの素晴らしさと美しさを持っています。元々残存数も少なく、個人的にも大好きな窯元のひとつです。

“Story plate” や ”Talking Plate” 呼ばれるこちらのプレートはフランスの伝統的なもので、題材は当時の日常生活であったり、小説から引用された場面、ユーモア、イベント、場所(建築物)、または歴史上の有名人とその業績を示すものだったりします。

本品は、 “On dance” といって、絵柄は “LA MONACO”(ラ・モナコ)と呼ばれる1760年代のダンススタイルを表現しています。中心の絵はグリサイユ(黒)で描かれ、周りの8組の踊る男女は少しパロディ化された表現になっていて、古典的な中にもとてもチャーミングな表現になっています。私はむしろこの縁柄の方が気に入っております。

“AUX PORCHERONS” というのは、フォーブールモンマルトルとサンラザールの通りの交差点近くのエリアで、キャバレーや大衆食堂などが立ち並ぶ、パリの下町の古い地区のこと。現在のグラヴァン美術館や老舗大衆レストランで有名なシャルティエがある辺りです。そこでパリの民衆たちがこんな踊りに興じていたのでしょう。

非常に古い絵皿です。表面には染みや貫入がありますが、割れ、欠け、ヒビなどはありません。

・France 1829-1895

・サイズ:直径20.3cm×高さ2.2cm

詳細写真はONLINESHOPにてご確認ください。

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