カニヴェ (canivet) とは、エンボスを施したレース状の透かし細工で作られるカトリックの小聖画のカードです。画法はエッチングなどにより聖職者や聖書の物語が描かれ、古くより身近な信心具として用いられました。また19世紀には贈り物としても使用され、裏面には送る相手の名前と日付などが書き込まれているものもあります。
レース状の透かし細工の加工は古く、18世紀頃はナイフによる手作業でカットされ作られていました。19世紀に入り型器具による手作業でカットされるようになり、所々エンボス加工で立体感をも出しています。カトリックのものを制作するアトリエや職人による緻密な作業により美しいレース状のカットワークや繊細な濃淡で描かれる図版が作られました。
カニヴェはレース部分がとても繊細なため、当店にて両面をガラスで挟んで額のようにしてあります。ガラス上下の部分はデザイン上敢えて固定のテープは付けておりません。ガラス本体が見えているためお取り扱いにはご注意ください。
今回は4点ご紹介致します。どちらもレースのカットワークが美しく、また聖画も可愛らしいものを選びました。
それぞれオンラインショップにて詳細を記載してございます。
・1800年代後半 France
・サイズ:10.3cm×15.5cm×厚さ3mm
↓BT0528 Saint Bertha オンラインショップ
↓BT0529 La sainte obeissance オンラインショップ
↓BT0530 Fideles a la croix オンラインショップ
↓BT0531 Jesus naissant オンラインショップ