Gien Louis XV(1710-1774)

フランスの古窯ジアンのコンポティエです。1900年前後(1875~)の作陶品。

本品には「ルイ15世」の名前が付いています。ルイ15世はあの太陽王といわれヴェルサイユ宮殿を作ったフランス王のルイ14世の曾孫にあたる人物。なぜこのシリーズにその名がついているのでしょうか。ブルボン朝の栄華や権威を象徴するモチーフなのでしょうか?

またルイ15世というとポンパドゥール夫人やデュ・バリー夫人などの愛妾が思い浮かびますが、彼女たちはその豊かな財源より当時のフランス芸術や文化の発展に大きな貢献をなしています。18世紀後期には王立磁器製作所を設立してセーヴル窯を作ったり、フランス陶磁器界にも大きな発展をもたらしています。陶磁器の中にも彼女たちの名前が残る作品が多く残っています。

本品にはTerre de fer(半陶半磁)の刻印が入っていて、陶器独特の土の柔らかさに磁器の強さを持ち合わせた陶磁器です。

プレートの真ん中と縁周りに小花の蔓とアカンサス装飾が美しく施されています。アカンサスは葉を表す装飾で主にアカンサススピノサ種の葉が用いられます。古代ギリシャが起源で建築などにも多く取り入れられています。

薄い緑色は強く主張せずとても温かみのある柔らかな色合いをしています。載せるものを優しく包んでくれそうなコンポティエです。クラックや欠けはございませんが、染みや貫入は散見されます。詳細写真はONLINESHOPにてご確認ください。

・France 1900年前後

・サイズ:直径23cmx高さ4.8cm

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