旅に出たいですね。

旅に出られなくなって、旅ってなんだっけと感覚が麻痺してきたこの頃。

先日久しぶりに電車に乗る機会がありました。店までは自転車通勤なのでなかなか電車に乗る機会が無いのです。

暗くなりかけた街を電車の窓から眺め、気づいたことがひとつ。

ここは東京、いつも住んでいる街からさほど離れていない、東京の街。なのにとても新鮮で、まるで異国に来ているかのような錯覚に陥りました。外灯の灯りで照らされた人気の無い道路、バス停からポツンポツンと降りて足早に家のある方向へと散っていく人たち、灯りを消した個人店、スーパーの灯りだけが煌々と、入っていく人、エコバッグを膨らませて店から出てくる人。

それはいつも買付けの旅に出て、バスや電車から眺める景色とさほど変わらない景色でした。

外国では、少し駅から離れ路地に入ると歩いている人は居なくなり、外灯の灯りだけがデコボコの道路を照らし、たまにすれ違うのは仕事終わりの家路を急ぐ人。いつもこの風景を見ると異国の人の生活をいろいろ思い巡らせ、こんな異国に住んでいる人が居るんだと(当たり前なんですが)奇妙な、旅独特の哀愁と言いますか、なんだか不思議な気持ちが込み上げてくるのですが、先日の電車の中からの景色に同じ気持ちになりました。

いろいろ考察するに、久しぶりの電車で非日常を体験し、見慣れない景色を見て異国の旅を想い出し、と同時にどこに行っても同じ、みんな生活していて、働いて買い物をして家に帰って。なあんだ異国も東京も同じ。この奇妙な感覚が旅なのかなと。当たり前のこと過ぎてうまく言葉にできませんが。

そしてやはり旅は良いなと思うのです。うまく言えるようになったらまた旅の考察をお伝えします。

今回の旅の思い出写真は昔行ったドイツの旅。ベルリンで着いた途端に風邪をひき、ティッシュと風邪薬を握りしめて動物園に行ったっけ。