19世紀から20世紀初頭ごろのクレイユ&モントローのプレート。長尺が38cmほどの大きめのオーバル皿です。前回ご紹介したオーバル皿よりC&Mの次の世代に製造されたものになります。

本品はL.M.&Cie時代が終わった、Société Anonyme(1884-1920’s)の合同会社時代の作陶品です。

前回の続きになりますが、1841年から始まったルブフとミリエットによる共同経営は、1876年にルブフが亡くなり、その後クレイユ工場の元ディレクターであった、アンリ・フェリックス・バルリュエ(Henri Félix Barluet)に引き継がれました。その後のC&Mの作陶品には、B&Cie というブランドが刻印されるようになります。

1884年にバルリュエが亡くなると、会社は Faïenceries de Creil et Montereau の名で有限会社になります。その後、CREIL ET MONTEREAU と刻印されます。

1895年、クレイユ工場は火災により操業不能となり、1920年までモントロー工場のみで製造を続けていました。

本品は白色の地肌ですが前回のプレートよりは少し暖色系。しかしアイボリーほどではありません。表面に無数のカトラリースクラッチがあり、そこから貫入したであろう薄い染みが散見されます。ヒビ、割れ、欠などは見当たりません。

年代の割には状態は良好と思いますが、この古いカトラリースクラッチの痕を、100年以上前の古きよき時代の生活の記録と感じて頂ければ嬉しいです。

・France 1884-1920’s

・サイズ:縦37.7cmx横25.7cmx高さ3.6cm

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