昔の転写(トランスファー)技術によりプリントされた小さなティーボウル(茶碗)。

陶器への転写技術は1800年中期頃盛んに行われていました。銅板表面にニードルで絵柄を削り、腐食させ凹凸を作ったものを版とし、その後紙に印刷してものを陶器へ写し取るという技法です。この技法により細かな描写を表現することができ、また大量に生産することが可能となりました。

絵柄は William Smith & Co社でも馴染みの深い噴水(Fountain)の図案です。生い茂る木々と咲き誇る花々の庭園、中心にヴィクトリアンスタイルの噴水とジャグを頭に乗せた女性、杖を持った男性の姿が描かれています。またウィローデザイン(パターン)と呼ばれる柳をモチーフにした文様も特徴です。栄華を示す英国の繁栄を想わせる図案となっています。

William Smith&co社ではこのようなタイトルや図案をパターン化して番号を付けており、Fountain(噴水)の絵柄には64番が付けられています。こちらの小さなボウルは窯元の刻印はありませんが、William & Smith.co社または 同社の大きな市場でもあったベルギーの Boch または J.B.Cappellemans の作陶と思われます。

・1800年中期 England or Belgium

・サイズ:カップ直径10cm×高さ6cm

詳細写真はONLINESHOPにてご確認ください。

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