Creil et Montereau のブルー色のかわいいお皿です。「Modèle Flora rocaille」というシリーズ。

ロカイユ(rocaille)とは、貝殻や石、珊瑚などをモチーフとしたヨーロッパの 18~19世紀のイタリア・ルネサンス時代を起源とした装飾様式。

ルイ15世の頃、主にフランスで愛好された装飾で、これをロカイユ(ロココ)様式といいます。シンメトリーを中心としたバロック様式に対し、自然や科学から生まれる自由で優雅な曲線は左右不相称のデザインを生み出しました。

19世紀に入ると貝殻文様の装飾モチーフは、まさにその象徴的なものになります。これはロココ装飾に不可欠な要素であり、ロココという名もこれに由来すると云われています。

本品は緩いスカラップの縁に薄青色の図柄は、貝殻や珊瑚の文様には見えない意味不明なデザイン。でも目を近づけてひとつひとつのパーツを眺めていると、なぜか愛着を感じる装飾になっています。

裏面の刻印は B&Cie のみ、どこにも Creil et Montereau の文字はありません。B&Cie(Barluet et Cie)は1876年にアンリ・フェリックス・アナトール・バリュエ(Henri Félix Anatole Barluet)が1884年に亡くなるまでのバリュエ本人の名を冠した刻印。「Société de la manufacture de Creil et Montereau」のディレクター時代のもので、れっきとした19世紀のクレイユ&モントローの作陶です。本デザインのプレートについては、LM&Cie(Lebeuf Millet&Cie)の刻印のものも見たことがあります。おそらく1876年以前からのデザインなのでしょう。

・France 1876-1884年

・サイズ:直径22.6×高さ2.1cm

詳細写真はONLINESHOPにてご確認ください。

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