ベルギーで作られた古いボウル2点のご紹介です。

一点はサキソニー柄(ブルーフルーテッド)デザインで「コペンハーグ」というシリーズ、もう一点はBOCH(BFK)時代の古いボウル。

サキソニー柄と言えば、デンマークのロイヤルコペンハーゲンのブルーフルーテッドシリーズを思い浮かべます。これは元々ロイヤルコペンハーゲンが開業当初の1775年より制作し続ける、一番最初のパターンでもあるからです。それ以来今日まで多くの陶器メーカーがこの柄の陶器を作り続けています。

フルーテッドは「縦縞の貝殻」とか「花麦藁」の意味。サキソニーはSaxony(Sax)、ドイツのザクセン地方の地名で、昔その地で染められた染料の青を「サクソンの青」サックスブルーといったのが語源だそうです。またこの絵柄のデザインは古い中国から伝来したものと云われています。

BOCHは、1748年にフランソワ・ボッホが現在のフランス・ロレーヌ地方に製陶工場を作り、ルクセンブルクのロームから採れる安価な原料で、一般公衆のためのシンプルな陶器を製造することから始まりました。 その後、1766年にフランスのファイアンス工場競争を恐れルクセンブルクにも工場を設立。オーストリア・ハプスブルグ家の援助を受け「王室御用達」の窯としてロイヤルの称号 (王室の紋章を付すること) を許可されるまでに成長しました。

 BFK は1841年にラ・ルヴィエールの地にフランソワ・ボッホとその家族によって設立されました。当初の社名はKeramis(ケラミス)と云います。その後19世紀後半より Boch Frere Keramis(BFK) となり BOCH の刻印になります。

BOCH と云えばランブイエやアルジャンテュイユなど、1960年代のデザインの物が有名で、日本にもたくさんのファンを持っています。同じBOCHでも古い物はだいぶイメージが違っています。コペンハーグシリーズも同年代の製陶で、陶器自体の肌触りはランブイエなどとよく似ているように感じます。一方のBFK時代の物は古いせいもありますが陶器の色味や艶感もずいぶん違います。

どちらも同じ BOCHの作陶ですが、生まれた時代が違うと随分違って見えてきます。こうやって並べてみると各々の歴史を感じられておもしろいです。

■BOCH Copenhague Bol ・ONLINESHOP

                                              
                                              
                                                   
                                              
                                             
                                                
                                                
                                              
                                                   
                                                     
                                             
                                                 
                                             

■BFK Bol ブルーの鱗模様  ・ONLINESHOP