Saint-Amand-les-Eaux(サンタマン・レゾー)、Orchies(オルシ)、Wandignies-Hamage(ヴァンディニー・アマージュ)は、フランス北部ピカルディ地方にあるコミューン(日本の市区町村のようなもの)で、ベルギー国境に近い古窯の街です。この近辺にはフランスの古い窯元がたくさんあります。

Moulin des Loups (ムーラン・デ・ルー)はOrchies(オルシ)のコミューンにある街で、1718年に開窯したフランスの古い製陶所のひとつ。

1705年、ニコラス・デスムーティエ(Nicolas Desmoutiers)は、サンタマンに最初の製陶工場を設立し、そこで錫釉のファイアンスを製造始めました。製品は色とりどりの装飾と青いカマイユ(グレー以外の単色の2つまたは3つの色合いを使用して単色のイメージで装飾を施す手法)の装飾(花や動物の装飾)の両方が特徴でした。

その後、事業を引き継いだトゥルネー出身のベルギー人、ピエール・ジョゼフ・ファウケスよって、サンタマンに2つ目の工場を設立。18世紀後半までサンタマンの陶器産業はますます発展していきます。しかし18世紀の終わりに始まるフランス革命により製陶事業は1794年に生産中止に追い込まれてしまいます。

その後工場は再開され、1810年にはサンタマンに3つ目の工場を設立されます。 1817年に Maximilien Joseph de Bettignies が経営を引き継ぐことにより工場は大きく躍進。1887年には工場は株式会社となり、社名をファイアンス・エ・ド・ポルスレーヌ(Faïence et de Porcelaines)に変更。

1896年にヴァンディニー・アマージュに2番目の工場が開設され、有名な「Saint Amand et Hamage Nord」の刻印が登録されます。サンタマン陶器の商標は、創設者の名前のイニシャルと都市のイニシャル(PFとSA)の複雑な絡み合いによって象徴されています。1900年に「Société Amandinoise de Faïencerie」が設立、1908年にCeranord工場が設立され、バックスタンプも白鳥がモチーフとなります。

1923年には Orchies と Hamage が合併し、サンタマン・オーチー・アマージュ陶磁器 (Faïences et Porcelaines de Saint-Amand-Orchies-Hamage) に社名変更し、ムーラン・デ・ルーの工場で生産を行いました。

1944年に 「Les Manufacture de Faïence du Moulin des Loups」に社名変更、Moulin des Loupsの前身の会社ともいえます。その後度々社名を変更しながら、1952年、Saint Amand et Hamage Nord工場は閉鎖され、「Ceranord」は1962年、Saint-Amand で最後に閉鎖された工場となりました。

「Saint-Amand et Hamage」、「Moulin des Loups et Hamage」というような刻印がある器は、同社の作陶品で風車の印をしています。1920年から1970年の間に生産は大幅に増加し、労働者の数は175人から500人以上に増加しました。ムーラン・デ・ルー工場は1980年代まで操業を続けました。






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